妊娠・出産・産後の体調の変化を実際に体験するのは女性です。
妊娠・出産をするかしないか、するのであればどのタイミングでするのか、女性がキャリア形成やライフデザインをより充実させる上で未来の自分と向き合うことはとても重要です。
若年女性の健康管理が将来の妊娠・出産に大きく影響します
個々のキャリアやライフスタイルを尊重するために→結婚・妊娠・出産・子育て 男女とも重要な要素の一つ 子育てのパートに関しては、企業や自治体の支援も手厚くなり、また、男性の参加も非常に積極的になりつつある。 以前と比較すると女性の負担は軽減傾向にあると言える。
一方で、、、妊娠・出産に関してはどうしても女性が担うことになる
妊娠・出産をより計画的に健康的に行うことは女性にとってのキャリア形成やライフデザインをより充実させることにつながります。
なぜなら~
妊娠・不妊症:妊娠したいなと思った時になかなか妊娠できないと、 自分が計画していた時期に産休・育休がとれない、 不妊治療の為の通院が必要になり仕事との両立にストレスを感じる。
妊娠中の合併症:早期に入院が必要になり、産前に予定していた仕事に取り組めない。
出産時・出産後のトラブル:予定していた時期に仕事に復帰できない。
このような妊娠・出産に関わるトラブルがライフデザインやキャリア形成を妨げる要因になります。
事前の取り組みで予防できる
※全ての不妊症や合併症、トラブルが予防できるわけではありません。
他の病気と同様に、妊娠・出産に関わるトラブルも、女性特有の病気の一つととらえ、 早期に健康診断を受けたり生活習慣を見直すことで予防できる部分があります。早期に取り組むことが重要です。
人生100年の令和の時代、男性・女性問わず健康寿命が重要で、予防医療が重要であることは言うまでもありません。
生活習慣病の予防が、高血圧や糖尿病等になる前に、がんの予防が、がんになる前に必要なのと同様に、 妊娠や出産に関するトラブルは、事前に健康診断を受ける・生活習慣に気をつける・必要あれば治療することで、ある程度予防できる部分があります。
できる範囲での予防をすることが重要です。その為に積極的にプレコンセプションケア健診を受けましょう。 受胎する(コンセプション)前の(プレ)健康管理・指導(ケア)。
ブライダルチェックという言葉には馴染みがあるかと思います。
ブライダルチェックと聞くと結婚が決まったら、結婚の予定があるから受ける健診をイメージすると思います。
同様の内容の健診をできるだけ早い段階に受け、ご自分の未来を向き合う機会を作りましょう。
卵子凍結という選択肢も増えてきた現代社会では、不妊症に関わる病気を健診で早めに見つけることで未来の自分への選択肢を準備することができます。 病気だけではなく、ご自分の現在の状態を早めに知ることも、未来の選択肢を失わずに済むことにつながります。
また、妊娠中の健康は妊娠前の健康管理がとても重要です。妊娠してから、結婚してからではなく出来るだけ早くご自分の健康に目を向けましょう。
人はもともと妊娠しづらい生き物です。その上で、妊娠のしやすさ、しづらさ、不妊症に一番影響があるのは女性の年齢です。 妊活は開始が遅くなればなるほど、女性の年齢があがり妊娠する確率が下がります。
治療も難しくなり、治療にかかる費用・時間・労力が大きくなります。
昨今の晩婚化が不妊症のカップルの割合を増やしているのはその為です。
その為、授かりたいという場合は可能な限り早く妊活に取り組む、結果が出ない時には積極的に介入する必要があります。
このように開始が遅いと、女性は子供を産む産まないの選択肢が狭まります。また、生涯に授かる子供の人数の選択肢も狭まります。
2022年の不妊治療の治療成績です。
上記のデータから分かるように、女性の年齢が上がると、不妊治療での妊娠率・生産率(無事に分娩までたどり着く割合)は下がり、流産率が上がります。
その為、年齢を意識した妊活が非常に重要ですが、
現状は
※山形大手町ARTクリニックの問診結果より
授かっても良いかなと思ってから不妊治療の専門クリニックを受診するまでに 短くても1年半、長いと3年ほど経過している。 山形の平均初婚年齢30.3歳 平均的な治療開始年齢は32−34歳になってしまう。
現在、日本での体外授精 治療のピークは39歳
山形の平均初婚年齢30.3歳 平均的な治療開始年齢は32−34歳になってしまう。
女性が33歳を過ぎたところから妊娠率は緩やかに低下を始め、35歳を過ぎてからの1年は不妊治療の治療成績に大きく影響が出てきます。
第1子を妊娠すると妊娠期間で10ヶ月出産後2年は妊活できない為、第3子の妊活を始める時にはさらに最低2歳は年齢が上がっています。
そのため、第1子の妊娠の年齢が、生涯に何人お子さんを家庭に迎えるかに大きく影響が出る。
現在、日本での体外授精 治療のピークは39歳
当院の初診のピークが35−37歳
不妊症や不妊治療に関する正しい知識を早くに得ることで、年齢を意識した妊活に取り組むサポートができたらと考えます。
女性には子供を産む選択もあればもちろん産まない選択もあります。 どちらを選択するにしても…
産みたかったけど結果的に産まない選択をした。
本当は2人・3人授かりたかったけれども年齢的に諦めた。
というような、その選択をするしかなかったからではなく前向きな選択ができるよう、必要な情報を適切な時期に提供することで、女性の意思決定をサポートしていきます。